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Raptor

女性向けバ/ッ/カ/ー/ノ(ラドクレ中心)二次創作ブログです。 閲覧は自己責任でお願いします。

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ヤザワ

とりあえず冬コミまではイベント予定は無いので(冬落選したら来年だ~別ジャンルですけど)色々ゆっくりやりたいなと思いつつ。
サーチもそろそろ登録したいですねぇ。

ラドクレであれやこれやネタだけは色々あるので書きたいなと思いつつ、絵もまた練習せねば。

*このSSはバ/ッ/カ/ー/ノ/ゲームEDパート57「ハッピーエンド」を元にしています。




その男は暗殺者だった。
彼はありとあらゆる人物の扮装に長けていて時には骨格でさえ自由に変化させ任務を遂行しターゲットの親、兄弟、部下に親友、時には女性にまで扮装し油断しきった相手を幾度となく殺してきた。
暗殺者としては一流の部類に入るだろう。

ホテルの一室で今男は今回のターゲットのための扮装を入念に行っている。
十分な下調べにより得た情報から彼の口調、癖、動向、必要なデータはインプット済みだ。
「よし!今日も完璧じゃねーか…」
洗面所の鏡に映る短髪のブロンドヘアー。
人よりすこし高めの身長に普通の容姿でありながら鋭い眼光にどこかしら野性的な雰囲気を醸し出すその風貌を確認し男は自分に語りかける
「今日の獲物はとんでもなくデカイからなぁ…よろしく頼むぜラッド.ルッソさんよ。」
男のターゲットはラッド.ルッソを愛する唯一人の情人であり世界有数の暗殺者「葡萄酒」ことクレア.スタンフィールド。

ある組織から裏の者なら誰もが知るその超級の暗殺者の殺しを依頼されたのは三ヶ月ほど前。
葡萄酒に幹部達を殺された報復に男は雇われたのだ。
それから様々な手を駆使して男は有益な情報を入手した。
葡萄酒がある男と腕を組みNYを闊歩している様がよく見かけられるという。
その男はラッド.ルッソ。
ルッソファミリーのドン、プラチド.ルッソの甥で最近男と婚約したらしい。
まったく馬鹿げた話だがその相手が葡萄酒というのであれば利用しない手はない。
それから男はラッドの観察を始め彼に関する様々な情報をインプットした。
準備は完璧。
そして三ヶ月後の今日、葡萄酒に近付けるチャンスが訪れる。
どうやら叔父に呼ばれたラッドは一人でプラチナ.ルッソの元に赴くらしい。
その後暇を持て余した葡萄酒の行動パターンも既にお見通しだ。
オープンカフェでコーヒーを飲む燃えるような赤い髪をした青年「葡萄酒」を見つけ男は行動を開始した。


「よう、クレア」
(ラッド.ルッソ唯一人が葡萄酒の事をクレアと呼んでいるのも把握している)
「ん??」
男をきょときょとと見つめたは葡萄酒小首を傾げた。
「どうしたんだ?一体…」
「おぅ、おじきの用事が早く終わったんでなぁ~せっかくだしデートでもするか?」
そう言うと葡萄酒は目を細めながら問い返す。
「へぇ、何処に連れていってくれるんだ?」
葡萄酒は自分の変装に気がついていない。
当然だ。全て完璧なのだから。
「まぁ、ちょっとな、お前を連れて行きてぇ場所があんだよ。」
「よし!サプライズは嫌いじゃないぞ!行こう、行こうか♪」
葡萄酒の弾んだ声。
完璧な変装。
葡萄酒に怪しまれる事なくその場を後にする事に男は成功した。


「へぇ~こんな場所があったのか」
人気のない小さな展望台から葡萄酒は景色を見下ろし弾んだ声で呟いた。
今は使用されていないそこには男と葡萄酒の二人きりしかいない。
「な、お前と二人きりで眺めたかったんだ…」
甘い声色でそう囁いて自然に葡萄酒の肩を抱き寄せる。
「案外ロマンチックなんだな、あんた」
肩に素直に頭を寄せ目を閉じる葡萄酒を男はまじまじと見つめた。
ここまで無防備すぎる程素直に葡萄酒はついてきた。
こうして間近で見るとそのあどけなさに本当にコレが世界屈指の暗殺者なのかと疑いたくなる。
だが油断してはならない。
殺意を抱いてはならない。
少しでも不自然さをけどられてはいけない。
葡萄酒をナイフや銃で殺す事はまず不可能だろう。
だから…。
「クレア…」
熱っぽい声で名を呼んでやると葡萄酒は顔を上げた。
その唇にゆっくりと己の唇を近付けていく。
口内に仕込んだ毒薬を葡萄酒に与えるために。
不本意などとおかしな感情は挟まない。
自分は今、ラッド.ルッソなのだから。
あと少しで唇が触れそうになった時突然葡萄酒が口を開いた。
「俺をクレアと呼んでいいのはラッド.ルッソだけだ」
「!」
はっと表を上げると目前の葡萄酒と視線が絡み合う。
じっと何もかもこちらを見透かすかのようなギラリと光る瞳。
「な、どうしたクレア?いきなり何を…」
焦る心をなんとか声色にのせずに男は葡萄酒に少し不機嫌な口調で問い返す。
しかしもう一度、ゆっくりときっぱりと葡萄酒は言い放った。
「俺を、その名で呼んでいいのはラッドだけだ」
自分の変装が見破られるなど予想外の展開に男はただ呆然とする。
「どう…して…」
そう喉から搾り出すのが精一杯だった。
「どうしてだって?はじめから何もかも違うじゃないか。」
男から離れる事なく答える葡萄酒に出会ってから一度もラッドと自らの名を呼ばれていなかった事にそういえばと思い致り男はゴクリと唾をのんだ。
「あんたの目的が判らなかったし、ラッドに変装して何がしたかったのかと思ったが…」
そこで区切り、葡萄酒は男の身体に寄り添い視線を合わせながら語りだす。
「そんな粗悪な変装を見ているのも我慢の限界だ。違う、全然違う。あいつの体温、歩幅、歩音、指先の形、爪の形、手に浮かぶ血管の太さ、喋る時の小鼻の膨らみ方、息遣い、喉仏の動き、瞳孔の開き方、呼吸数、心拍数、脈拍、それから…」
抑揚のない声で淡々と上げ連ねながら密着していた身体を更に近付け唇を開きそこから真っ赤な舌をのぞかせベロリと男の頬をなぞり
「コレはラッドの味じゃない」
クレアはそう唸った。
「うっ…うわああああああぁぁあぁぁぁあああああ!!」
咄嗟に男はクレアを突き飛ばしその場に崩れ落ちた。
そんな男に再び近寄りしゃがみ込むとクレアは男の頬にそっと手で触れる。
「ラッドに扮装して俺を口説くとか俺の隙でも狙いたかったのか?俺を殺したい奴なんて…うん、そんなのどうでもいい。俺は絶対殺されないし、どんな手段を用いられてもそれを退ける事は歯磨きより簡単な事だ。そんな事で俺は怒りはしない。だが…」
ふうっとクレアは一呼吸おき男の目を覗きこむ。
「ラッドは…俺を選んでくれた男だ。出会いなんて最悪で、でもあいつは俺の一番薄汚い姿を見て…愛してくれた。あんな俺と結婚したいと言ってくれた。家族になる事を選んでくれた。彼女を捨ててまで俺を選んでくれた。なぁ、それが俺にとってどれだけ衝撃で心を奮わされたかお前には判るか?」
甘い思い出を抑揚のない声で淡々と語る葡萄酒を男は理解した。
葡萄酒の暗殺、それ自体に間違いはなかった。
それが未遂に終わってもまだ自分はこの男の歯牙にもかけられなかったかもしれない…だが、決定的な間違いをおかした。
葡萄酒にとって絶対触れてはいけないものに触れてしまったのだ。
それはラッド.ルッソ、葡萄酒の逆鱗そのもの。
「お前は駄目だ、全然駄目だ。薄皮一枚で俺を騙せると思うなよ。俺を狙った理由…全部吐かせてやろう。そのふざけた変装を剥いで」
葡萄酒の手が男の額にかかり…

人気のない展望台に男の悲鳴が響き渡った。



「あー…?クレアー!クレアー!」
その日の夜帰宅したラッドは玄関の扉を開き真っ先に愛しいその名前を呼ぶ。
「お帰りラッド」
「うおっとぉっ!」
家内からではなく自分の背後からしたその声にラッドは驚く。
「てめぇ!なんで外に…ん?」
ラッドが振り返るとそこには全身を真っ赤にしたまさに葡萄酒と冠するその姿でクレアが立っていた。
「おい…お前今日は仕事なかったよな…おっ」
血まみれでしがみついてきたクレアにラッドは眉を寄せる。
「こら、服が汚れるじゃねーか」
言葉にはしたもののあまりそこに拘らないような口調でラッドが注意すると更にしがみつく腕に力を込めクレアは答える。
「…仕事はなかったけど…凄くムカつく奴らがいたんだ」
その様子にラッドため息をつきつつ
「で、どうしたんだ?」
「片っ端から生皮剥いでやった」
ラッドの身体に顔を埋めたクレアは少し篭った声でそう呟いた。
「生…っ」
問いの答えにますます眉をよせながらも頭を撫でてやる。
「そうかそうか。訳わからんがとりあえず風呂入ってこいや。話はその後だ」
しれっとそういうラッドを見つめふわりと笑みを浮かべ
「あぁ♪」
と離れようとしたクレアは
「あ…そうだ」
何かを思いついたようにラッドに向き直る
「あ?なんだよ」
そう問うラッドの顔に唇を寄せその頬をぺろりと舐めた。
「うん!ラッドの味がする」
嬉しそうに呟いてクレアは浴室に向かった。

「本物志向」
  1. 2010/10/07(木) 17:13:22|
  2. SS

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